本日、新島・神津島近海にて震度5弱を観測する大きめな地震がありました。
出典:https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/20230522164243.html
地震は現在の科学では、その発生を予測することは困難です。
地震のメカニズム的に、例えば南海トラフであったり関東直下型地震が周期的にあるだろうというざっくりとした予想はできますが、実際に何月何日何時何分に起こるかを予測するのは不可能です。
緊急地震速報は、大きな揺れが起こった直後、揺れが到達するまでの間に発令されますが、やはりこれも猶予は僅か数秒程度となっていて予めの対策を練れるものではありません。
地震を確実にこの日にあるという予測はできませんが、普段の心構えであったり防災のための準備は誰でもすることができます。
地震は回避できない災害であるゆえに、日頃の防災意識と準備が生死を分けることがあると言っても過言では有りません。
そこで今回は、地震が起こることを見越した普段からできる対策について基本チェックできる記事を書いてみましたので、今後の防災の参考にしてください。
地震に対する備えの基本チェック
地震は大きな揺れにより、建物全体が激しく動きます。
日本の家屋や建物は耐震基準が厳しいので、震度4ぐらいまでなら大体無傷で済むことが多いですが、今日あったような震度5弱以上になってくると恐ろしいのが家具や家電製品の転倒です。
特に真夜中など無防備な時間帯に大きな揺れに襲われると、倒れてきた重い家具や家電製品の下敷きになってしまい、亡くなってしまう人が多くでることがあります。
そのためそれらの家具や家電製品が倒れたり移動したりしないようにするために、防止対策を予めしておくことが重要です。
具体的には突っ張り棒であったり、揺れを軽減するクッション的なものを足に噛ませる、家具を固定するなどがあります。
二段重ねの家具は、平型金具などを使って上下を固定し、柱や壁体に固定する場合は、L型金具とモクネジを使用して家具の上部をしっかりと固定します。
また、吊り戸棚などの開き扉は掛金などによって扉が開かないように固定し、食器棚のガラス製品(ビン類など)も転倒やすべり出しを防止するために防止枠を設けると良いでしょう。
ただ、これらの措置をしても大きな揺れでは耐えきれずに転倒してしまうこともあります。
そのため、自分が夜寝る布団やベッドの近くには大きな家具を置かないという対策もあります。
散乱物でケガをしないように、スリッパやスニーカーなどを身近に準備しておく
家具などが転倒し、足元が悪い状態になると、裸足で移動するのは危険な状態になります。
食器が倒れて割れたり、ガラス戸が転倒の弾みで割れて足元が危険になる可能性があるのです。
そこで、自分の枕元など手の届く範囲にスリッパやスニーカーを予め用意しておくのはいざという時に移動をスムーズにするために重要な対策となります。
真夜中の暗がりでもわかるように、自分の手の届く定位置に置いておくのがいいでしょう。
サイドボード、食器戸棚、窓などのガラスは、ガラス飛散防止フィルムを貼ることで飛散防止対策を行うことができます。
停電時に備えて懐中電灯をすぐに使える場所に置いておく
大きな地震では、停電が起こることも珍しくは有りません。
特に夜に被災すると、暗がりに目が慣れるのも時間がかかるので、先に書いた靴やスリッパと同じように、手が届く範囲で懐中電灯も備えておきたいです。
またいざという時に、操作がわからないということがないように、使い方についても把握しておきましょう。
家屋の強度を確認し、耐震診断を受けて必要な補強をしておく
一軒家にお住まいの方は、自分の家の周りにあるブロック塀やコンクリート塀の強度を予め確認しておくことも大事です。
大きな地震の後に、家のブロック塀が崩れてしまい、たまたま通りがかった人が下敷きになって亡くなってしまうというような痛ましい事件も過去多く起きています。
こういった痛ましい事故の加害者になってしまわないように、強度を確認し、不安があるようであれば補強するなどの対策をとりましょう。
火災発生時に備えた対策
地震発生時は、漏電や料理中の火などが原因で火災が起こることも多くあります。
火災発生に備えて消火器の準備や、風呂の水をくみ置きし、火災発生の早期発見と防止対策をしておきましょう。
また、住宅用火災警報器を設置して、火災の早期発見につなげる準備もしておきましょう。
そもそもの火災を起こさないための対策としては、普段使用しない電気器具は、差込みプラグをコンセントから抜いておく。
感震ブレーカー(分電盤型)などの防災機器を設置し、電気による火災を抑制するといった対策も挙げられます。
非常用品をちゃんと持ち出せるようにしておく準備
普段の防災を意識していて、備蓄や準備をしていたとしても、いざ地震が起こった時にパニックになってしまい、それらの非常用品を持ち出せなかったとなれば普段の準備の意味がありません。
そこで、いざという時に持ち出す非常用品については、予め決めた定位置に置いて備えておくことをオススメします。
普段から置いてある場所を意識することにより、パニックに陥ったとしても持ち出せるような備えをしておくことが大事です。
地震が起きた時の行動を家族で話し合っておく
地震は予め来るということを、教えてはくれません。
常に突発的に来るものであるため、日頃の防災意識が非常に大事になってきます。
いざという時に、冷静に行動できるようにするためにも、家族で地震時の役割分担や、帰宅時の安否確認方法、避難場所や経路を話し合って決めておくことが大事です。
また、地震だけでなく火災や津波など、災害が複数同時に発生することを想定し、その場合の対策を考えておくのも大事です。
これらの対策を行うことで、家族と自分の身の安全を守りましょう。
ハザードマップ・地域の避難所などをしっかりと確認しておく
出典:https://www.alsok.co.jp/person/recommend/1001/
住んでいる地域の危険性を把握するために、各自治体が公表しているハザードマップなどを利用して確認すると良いでしょう。
自治体のハザードマップだけではなく、自宅や学校、職場周辺を実際に歩き、地震時の危険箇所や避難する場所、役立つ施設を確認し、自分用のハザードマップも作成することが大切です。
また、日常から防災訓練に参加して身に着けた知識をもとに、防災行動力を高めることが望ましいでしょう。
いくつかの対策を行うだけでも、いざ大地震に遭遇した時に生存率が格段に上がるかと思います。
普段から、いつ地震が起こっても冷静でいられるような訓練や対策を行い、心の準備をしておくことが、この災害大国日本では重要だと思います。