災害大国日本で起こりうる各種災害に対する対策、実際に被災した時の対処方法、各種予想されうる困難などを解決するためのヒント集。防災グッズ紹介など。 ※本ページはプロモーションが含まれています

赤ちゃん・小さな子どもがいる家庭の防災|液体ミルク・おむつの備蓄から避難所でのアレルギー対応まで

赤ちゃん・小さな子どもがいる家庭の防災|液体ミルク・おむつの備蓄から避難所でのアレルギー対応まで

赤ちゃんや小さなお子さんがいる家庭では、大人だけの備えとは違う準備が必要になります。特に優先すべきは、①粉ミルク・液体ミルクとおむつの備蓄、②母子手帳のコピーとアレルギー情報の携帯、③避難所での授乳・着替えスペースへの配慮です。大人用の備蓄をそのまま子どもに当てはめることはできないため、年齢に応じた備えを別枠で用意しておく必要があります。

私は東日本大震災を経験してから、独学で防災を学んできました。子育て中の知人からは「災害後1週間、粉ミルクとおむつがどこにも売っていなかった」という話も聞いています。このページでは、①赤ちゃん(0〜1歳)の備え、②幼児・小学生の子どもの備え、③食物アレルギーがある子どもの備え、④避難所での子育て家庭への配慮、⑤印刷用チェックリスト、⑥Q&Aの順に整理しています。

情報は内閣府・東京都・日本小児アレルギー学会など公的機関・専門団体の公表資料をもとにしています。

赤ちゃん(0〜1歳)の備え

生後6か月未満の乳児にとって、ミルクの確保は命に関わります。内閣府は自治体に対し、育児用ミルクや使い捨て哺乳瓶などの備蓄を進めるよう事務連絡を出しています。

内閣府「母子に必要となる物資の備蓄について」

粉ミルクと液体ミルク、両方を備えておく

液体ミルクは常温のまま哺乳瓶に注ぐだけで飲ませられ、水や燃料が使えない状況で特に頼りになります。東京都福祉局も、災害時の備えとして乳児用液体ミルクの活用を呼びかけています。ただし賞味期限が紙パックで半年前後と粉ミルクより短いため、粉ミルクを普段使いしつつ、液体ミルクを「非常用」として買い足していくローリングストックが現実的です。

東京都福祉局「災害時に備えて 知っていますか?乳児用液体ミルク」

おむつ・おしりふきは多めに

災害発生後は粉ミルクと紙おむつが品薄・欠品になりやすく、配給にも時間がかかることが知られています。普段使っているサイズのおむつを1〜2週間分、ローリングストックで備えておくと安心です。断水時はおしりふき・使い捨て手袋があると清潔を保ちやすくなります。

抱っこ紐は避難時の必需品

瓦礫や段差がある中での避難では、ベビーカーより抱っこ紐の方が両手を使えて安全です。防災リュックの中に、普段使いとは別にもう1本、軽量な抱っこ紐を入れておくと、非常持出袋を背負いながらでも赤ちゃんを抱っこできます。防災リュック全体の中身・詰め方は次の記事で解説しています。

幼児・小学生の子どもの備え

母子手帳のコピー・お薬手帳を携帯する

母子手帳には予防接種歴や成長記録など、災害時の医療対応に役立つ情報が詰まっています。原本を持ち出せない場合に備え、表紙とアレルギー・既往歴のページだけでもスマートフォンで撮影しておくか、コピーを非常持出袋に入れておくと安心です。お薬手帳も同様にコピーしておきましょう。

迷子・はぐれ対策

避難や混雑した避難所では、子どもとはぐれるリスクが高まります。名前・連絡先を書いたカードやゼッケンを準備しておく、キッズ用の位置情報端末を持たせる、家族の集合場所を事前に決めておく、といった備えが有効です。

子ども自身の防災リュックを用意する

小学生くらいになれば、自分の着替え・お気に入りのおもちゃ・おやつなどを入れた軽量のリュックを本人に持たせることもできます。避難所生活のストレスを和らげるため、普段使っているタオルやぬいぐるみなど、安心できるものを1つ入れておくとよいでしょう。

食物アレルギーがある子どもの備え

避難所で配布される食事は、原材料の表示が省略されていたり、アレルギー対応が後回しになったりすることがあります。日本小児アレルギー学会は「災害時のこどものアレルギー疾患対応パンフレット」を公開しており、平時からの備えと災害時の対応の両方をまとめています。

日本小児アレルギー学会「災害時のこどものアレルギー疾患対応パンフレット」

  • アレルギー対応食品(アレルゲン除去食・液体ミルクなど)を最低3日分、できれば1週間分備蓄しておく
  • アレルギーの種類・症状・緊急時の対応(エピペン等)を書いたカードを、子ども本人と保護者の両方が携帯する
  • 避難所では受付や配給の担当者に、アレルギーがあることを早めに伝えておく

内閣府の福祉避難所ガイドラインでも、乳幼児やアレルギーなどの慢性疾患がある人は「特に配慮や支援が必要な対象」として位置づけられています。

内閣府(防災担当)「福祉避難所の確保・運営ガイドライン」

避難所での子育て家庭への配慮

避難所生活では、授乳スペースや着替えスペースの確保、夜泣きへの周囲の理解など、子育て家庭ならではの困りごとが起こりやすくなります。内閣府男女共同参画局のガイドラインでも、女性・子育て家庭の視点を避難所運営に反映することの重要性が示されています。

内閣府男女共同参画局「災害対応力を強化する女性の視点」

自宅が安全な場合は、周囲に気を遣う避難所生活よりも在宅避難の方が、子どもにとって負担が少ないこともあります。避難所と在宅避難のどちらを選ぶかの判断基準は、次の記事にまとめています。

紘一のひとこと:
子育て中の知人が「大人だけなら我慢できることも、子どもがいると我慢できない」と話していたのが印象に残っています。ミルクやおむつのように、無いと本当に困るものから優先して備えておく――子育て家庭の防災は、それに尽きると思います。

印刷して使える 子育て家庭の防災チェックリスト

【赤ちゃん(0〜1歳)がいる家庭】

  • ☐ 粉ミルク・液体ミルクを合わせて1〜2週間分、ローリングストックで備えている
  • ☐ 使い捨て哺乳瓶・使い捨て乳首を用意している
  • ☐ おむつ・おしりふきを1〜2週間分、サイズアップを見越して備えている
  • ☐ 抱っこ紐を非常持出袋に入れている
  • ☐ 母子手帳のコピー(または写真)を用意している

【幼児・小学生の子どもがいる家庭】

  • ☐ 名前・連絡先を書いたカードやゼッケンを用意している
  • ☐ 家族の集合場所・連絡方法を子どもと一緒に確認している
  • ☐ 子ども用の防災リュック(着替え・おやつ・安心できるもの)を用意している
  • ☐ お薬手帳のコピーを用意している
  • ☐ 食物アレルギーがある場合、対応食品の備蓄とアレルギーカードを用意している

よくある質問

液体ミルクと粉ミルク、どちらを備蓄すればいいですか?

両方の備蓄がおすすめです。液体ミルクは水や燃料が無くても飲ませられる一方、賞味期限が粉ミルクより短めです。普段は粉ミルクを使いながら、非常用に液体ミルクを買い足していくローリングストックが現実的です。

断水・停電のとき、ミルクの調乳はどうすればいいですか?

粉ミルクの調乳には清潔な水とお湯が必要になるため、カセットコンロと飲料水の備えが前提になります。水や燃料の確保が難しい場合は、常温のまま与えられる液体ミルクを優先してください。具体的な調乳方法は、製品の説明書や自治体・保健所の案内を確認してください。

避難所でアレルギーのことをどう伝えればいいですか?

受付や物資配布の担当者に、アレルギーの種類と症状を口頭・カードの両方で早めに伝えることが大切です。可能であれば、アレルギー対応の必要な食品は自分たちでも備蓄し、配給に頼りきらない備えをしておくと安心です。

子どもとはぐれてしまったら、どうすればいいですか?

事前に決めておいた集合場所へ向かうよう、平時から子どもと一緒に確認しておくことが基本です。名前・連絡先を書いたカードを持たせておくと、周囲の大人や避難所の受付から連絡してもらいやすくなります。

子どものストレスケアで気をつけることはありますか?

普段使っているタオルやぬいぐるみなど、安心できるものをそばに置いておくことが助けになると言われています。私は医療や心理の専門家ではないため、強いストレス症状が続く場合は、避難所の相談窓口や医療機関に相談することをおすすめします。

まとめ

  • 赤ちゃんがいる家庭は、粉ミルク・液体ミルク・おむつの備蓄が最優先
  • 母子手帳・お薬手帳のコピーと、迷子対策の準備を平時に済ませておく
  • 食物アレルギーがある子どもは、対応食品の備蓄とアレルギーカードの携帯を
  • 避難所では授乳・着替えスペースなど、子育て家庭への配慮が必要な場面が多い
  • 自宅が安全なら、在宅避難も子どもの負担を減らす選択肢の一つ

参考・出典

最終更新日: 2026年9月24日


このページは一般的な防災情報の整理を目的としており、医療・栄養・保育に関する専門的な判断の代わりになるものではありません。ミルクの調乳方法やアレルギー対応、お子さんの体調に関することは、必ず医師・保健師・専門機関にご確認ください。

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