前回の記事では、地震が起こる基本的な仕組みと3つの種類について解説しました。
今回は「そもそも、なぜ日本はこれほど地震が多いのか」という、多くの人が一度は疑問に思うテーマを掘り下げます。
前回の記事はこちらです。
📖 関連記事:
地震はなぜ起こる?仕組みと3つの種類をやさしく解説
日本列島は「4つのプレート」の境界にある
地球の表面は複数のプレートに覆われていますが、日本列島の周辺には世界でも珍しく4つものプレートが集まっています。
- 北米プレート(北海道・東日本の下)
- ユーラシアプレート(西日本・九州の下)
- 太平洋プレート(北米プレートの下に沈み込む)
- フィリピン海プレート(西日本の下に沈み込む)
これらのプレートがそれぞれ違う方向に、違う速さで動いているため、日本列島の地下には常に大きな「ひずみ」が蓄積され続けています。プレートが4枚も複雑に交差する地域は、地球上を見渡してもほとんど例がないとされています。

プレート境界にできた「海溝」と「トラフ」
プレート同士がぶつかり、一方が他方の下に沈み込む場所には、深い溝(海溝・トラフ)ができます。日本列島の周辺には、こうした境界がいくつも存在します。
太平洋プレートがユーラシアプレート・北米プレートの下に沈み込む場所には「日本海溝」が、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込む場所には「南海トラフ」や「相模トラフ」が形成されているとされています。相模トラフ付近は、複数のプレートが重なり合う特に複雑な構造を持つ地域です。
これらの海溝・トラフ沿いでは、たびたび大きな海溝型地震が発生してきました。東日本大震災(日本海溝付近)や、将来の発生が想定されている南海トラフ地震は、いずれもこうしたプレート境界での地震です。
プレート境界の地震は「繰り返す」
海溝型地震のもう一つの特徴は、同じ場所で繰り返し発生する傾向があることです。プレートは止まることなく動き続けているため、一度大きな地震でひずみが解放されても、その後また少しずつひずみが蓄積されていきます。
南海トラフ沿いでは、過去にも概ね100〜150年程度の間隔(短い時で約90年、長い時で200年以上のばらつきあり)で大規模な地震が繰り返し発生してきたことが、歴史記録から知られています。
前回の南海トラフ地震にあたる昭和東南海地震(1944年)・昭和南海地震(1946年)からは、すでに80年以上が経過していることもあり、次の発生に向けた調査・監視が継続的に行われています。
ただし間隔にはばらつきがあるため、「まだ大丈夫」と安易に考えるのは禁物です。

世界と比べても際立つ、日本の地震の多さ
具体的な数字で見ると、日本の地震の多さがよくわかります。
- 世界で発生するマグニチュード6以上の地震のうち、約20%が日本周辺で発生している
- 日本周辺では、年間1,500回以上の有感地震(体で感じる地震)が観測されている
日本の国土面積は地球全体の陸地のごくわずかな割合に過ぎませんが、それにもかかわらず、これだけの地震が集中して発生しているのが実情です。
「いつか来る」ではなく「いつ来てもおかしくない」
こうした地理的な特徴を踏まえると、日本に住む以上、地震のリスクからは基本的に逃れられないということがわかります。
大事なのは、「自分の住んでいる地域は大丈夫」と根拠なく思い込まないことです。海溝型・内陸型を問わず、日本国内であればどこにいても、一定の地震リスクと隣り合わせであることを前提に、日頃からの備えを考えておく必要があります。
まとめ
- 日本列島は、北米・ユーラシア・太平洋・フィリピン海の4つのプレートが集まる、世界でも珍しい場所にある
- プレート境界には日本海溝・南海トラフ・相模トラフなどが形成され、たびたび大きな地震が発生してきた
- 世界のM6以上の地震の約20%が日本周辺で発生し、年間1,500回以上の有感地震が観測されている
- 「自分の地域だけは大丈夫」という思い込みは禁物
次回は、こうした地震リスクに対して、まず何から備えを始めればいいのか、ハザードマップの読み方を中心に解説していく予定です。前回の記事とあわせて、ぜひご覧ください。
📖 関連記事:
地震はなぜ起こる?仕組みと3つの種類をやさしく解説
紘一のひとこと:
「日本に住んでいる以上、地震と無縁ではいられない」——これは独学で防災を学ぶ中で、僕が最初に痛感したことです。プレートの構造を知ると、自分の住む場所がどんなリスクと隣り合わせなのかを、より具体的にイメージできるようになります。運営者プロフィールはこちら
※本サイトは、東日本大震災を経験した設定の運営者が独学で集めた防災知識を発信する個人ブログです。医療・法律・行政の専門的判断が必要な場合は必ず専門機関・自治体の情報をご確認ください。専門家の見解を引用する際は必ず出典を明記しています。
コメント Comments
コメント一覧
コメントはありません。