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西日本はなぜ雨が降らない?記録的少雨と早明浦ダム取水制限の理由、今日からできる水不足への備え

西日本はなぜ雨が降らない?記録的少雨と早明浦ダム取水制限の理由、今日からできる水不足への備え

こんにちは、紘一です。
熊本地震や関東の記録的大雨と並行して、実は西日本では真逆の「雨が降らない」問題が深刻になっています。
今日は、なぜ西日本でここまで雨が降らないのか、その気象学的な理由と、もし自分の街で断水・取水制限が起きたときにどう備えればいいかを、一次情報をもとに整理してみます。

🔴進行中 西日本で広がる記録的な少雨と「渇水」

気象庁の観測データによると、7月5日~8月18日の45日間の降水量は、平年比でみると徳島10%、松江12%、米子(鳥取)16%、本山(高知)16%、宮崎11%、福岡34%と、西日本の広い範囲で平年の1~3割程度しか雨が降っていません。
一方で東京は124%と、同じ日本でも地域差が非常に大きいのが今回の特徴です。

この少雨の影響が最もはっきり出ているのが、四国の水がめとして知られる早明浦(さめうら)ダム(高知県)です。7月30日時点で73.1%あった貯水率は、わずか3週間で34%台まで急落。8月3日に第1次、8月10日に第2次、そして8月19日には2022年7月以来4年ぶりとなる第3次取水制限に踏み切りました。

第3次制限では、香川県への供給量が約50%削減され、高松市域や丸亀市域では水道の給水圧を下げる「減圧給水」が始まっています。断水ではありませんが、蛇口から出る水の勢いが弱くなる状態です。鳥取県の菅沢ダムでも貯水率14.5%(8月18日時点)まで低下しており、西日本各地で農作物への影響も懸念されています。

早明浦ダムの取水制限は、8月19日午前0時から第3次(取水制限率20%相当)に強化。四国地方整備局・水資源機構による発表。

参考: 国土交通省「水資源:渇水情報総合ポータル」

なぜここまで雨が降らないのか?気象庁が示す理由

気象庁は2026年8月3日、7月中旬~下旬の顕著な高温・少雨についての要因分析を発表しています。専門的な内容ですが、かみ砕くと次のような仕組みです。

  • 上空の偏西風が平年より北を流れているため、本来なら日本付近に雨雲を運んでくる前線や低気圧が、北へ押しやられて通過しにくくなっている
  • 西日本の上空ではチベット高気圧が強まり、背の高い高気圧にすっぽり覆われている
  • 背の高い高気圧の下では下降気流が卓越し、上空から下りてくる空気が地表に近づくにつれて圧縮されて温度が上がる(晴れて暑くなるが、雨雲は育ちにくい)
  • 太平洋高気圧の縁を回る暖かい空気も西日本付近に流れ込み、高温をさらに後押ししている

気象庁はこの気温の平年差(+0.7℃)について、「地球温暖化がなければ起こりえなかった」とも分析しており、単なる「たまたま雨が少ない年」では片づけられない要因も含まれているようです。

上空の偏西風は、ユーラシア大陸から日本周辺にかけて平年より北側を流れた。西日本付近では上層のチベット高気圧が強まり、背の高い高気圧に覆われたことで下降気流が卓越し、気温が上昇した。

参考: 気象庁「2026年7月中旬~下旬の顕著な高温と今後の見通しについて」(2026年8月3日発表)

渇水が生活に与える影響―「断水」とは少し違います

渇水はダムなど水源の水が不足している状態で、すぐに蛇口の水が止まる「断水」とは区別されます。実際に生活に影響が出るときは、主に次の2つの形をとります。

  • 減圧給水: 水道の給水圧を下げて出る量を減らす方法。高台の家などでは水の出が悪くなったり、にごったりすることがあります
  • 時間給水: 通常24時間出ている水道を、時間を区切って止める方法。断水に近い形になるため、事前の周知と備えが必要です

今回の早明浦ダムの第3次取水制限は減圧給水にとどまっていますが、少雨が長引けば時間給水に発展する可能性もゼロではありません。「自分の街は大丈夫」と思い込まず、備えだけは早めにしておくのが得策です。

参考: 国土交通省 関東地方整備局「渇水に関する用語と基礎知識」

水不足に備える―今日からできること

家庭で保存水やポリタンクを備え、節水を心がける暮らしのイメージイラスト

渇水は地震のように一瞬で襲ってくるものではない分、備える時間があるのが救いです。今日からできることを整理しました。

  • お風呂の残り湯を捨てない: 洗濯に使えば1回で約50リットルの節水になります。洗車や庭木の水やりにも使えます
  • 飲料水の備蓄を見直す: 首相官邸の防災ページでは、飲料水は1人1日3リットルを目安に、最低3日分(できれば1週間分)の備蓄が推奨されています。3人家族なら3日分で27リットルが最低ラインです
  • 生活用水も別枠で確保: トイレ・洗い物・体を拭くなどに使う生活用水は、1人1日10~20リットルが目安。お風呂に水を張っておく、ポリタンクを用意しておくといった方法があります
  • 節水コマ・食器の予洗いなど、小さな習慣も積み重ねる: 一つ一つは小さくても、地域全体で取り組むことで取水制限の深刻化を遅らせる効果があります

参考: 首相官邸「災害が起きる前にできること」

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紘一のひとこと

震災を経験した身として正直に言うと、「水」の備えは地震のときも渇水のときも結局は同じことの繰り返しです。普段から少し多めに備えておく、それだけなんですよね。
西日本の渇水は、まだ断水にまでは至っていない地域がほとんどですが、「うちは大丈夫」と思っている今のうちに備えておくのが、結局いちばんの節約にも安心にもつながると感じています。引き続き気象庁・国土交通省の発表をこのページでも追いかけていきます。


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